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空港で出会った小さな命

執筆者の写真: tsunagulatortsunagulator


来週からドイツ出張に行くのですが、ドイツと聞くと、1年半前のベルリン出張のことを思い出します。


ベルリンの空港に降り立ち、ホテルへ向かうために外へ出たときのこと。ふと目に入ったのは、コンクリートの上で仰向けになり、バタバタともがいている小さな鳥でした。どうやら何かにぶつかり、地面に落ちてしまったようです。


周りには多くの人が通り過ぎていましたが、誰も気にとめる様子はありません。まるで見えていないかのように、足早に歩き去っていきます。


でも、わたしの足は自然とその鳥のもとへ向かっていました。


そっと鳥を起こしながら、心の中で問いかけます。


「あなたはどうしたい?」

「ここにいるのがいい? それとも、一緒にホテルへ行く?」


すると、彼はこう答えました。


「わたしもあなたと行くから、連れて行って。」


わたしは自分のシルクのスカーフでそっと彼を包み、優しく抱き上げました。そのタイミングでドライバーがやってきて、「さあ、行きましょう!」と何も気づかぬまま、車へと向かっていきました。


ホテルに到着し、わたしはベッドの上にその小さな鳥をそっと置きました。


夜になり、お風呂を済ませてパジャマに着替えたあと、ベッドに戻り、彼に話しかけました。


「ねぇ、よかったらお話ししてくれる? まず、名前は?」


すると、彼はわたしに星の映像を見せながら、優しく語り始めました。


「ぼくの名はスピカ。春の星が輝く夜に兄弟たちとともに生まれたんだ。」


スピカは、自分の家族が離ればなれになったこと、旅を続けてきたこと、そして今ここにいることを、淡々と語ってくれました。


話し終えるころには、夜も更け、スピカの体も少しずつその終わりを迎えようとしているのを感じました。


「おやすみなさい。もしかしたら、明日目を覚ましたとき、もうボディを離れているかもしれないね。」


そう伝えて、わたしは眠りにつきました。


***


翌朝、目を覚ますと、スピカの魂はすでに旅立っていました。


けれど、まだやるべきことがありました。スピカのボディをどこに還してあげるのか。


研修会場に向かう途中、わたしはスピカのボディと対話しながら、彼が望む場所を探しました。すると、小さなクリニックの前庭にある花壇がふと気になり、そこへ向かいました。大きな木々に囲まれたその場所は、静かで、優しく、何かに守られているような空間でした。


ただ、その日は研修初日でとても忙しく、夜にはすっかり暗くなってしまったので、翌朝もう一度その場所に戻りました。


すると、スピカはまるでわたしを誘導するように、「ここだよ」と、茂みの横にあるふかふかの土の上へと導いてくれました。


わたしはスピカのボディをそこに埋めました。


そのとき、不思議なことが起こりました。周りの木々や植物たちが、まるで静かに見守ってくれているような感覚があったのです。そして、埋め終わると、朝の時間がゆっくりと流れ始め、人々が散歩をしにやってきました。


まるで、ひとつの儀式が終わり、また新しい時が流れ出したかのように。


***


研修会場へ向かうと、知らない人が声をかけてきました。


「先日、空港で仰向けになってバタバタしていた鳥がいたのを見たの。でも、誰も何もしなくて、どうしようか困っていたのね。そしたら、あなたがスッとやってきて、その鳥と一緒に立ち去ったのを見て、本当に安心したわ。本当にありがとう。」


彼女の言葉を聞いて、わたしはただ微笑みました。


きっと、スピカは最後に誰かとつながりたかったのかもしれない。そして、彼がわたしを選んでくれたことで、わたしもまた、大切な気づきを受け取ることができました。


どこにいても、どんな状況でも、動物たちはわたしたちに語りかけ、導いてくれます。出会いがあり、別れがあり、そのすべてが豊かな学びと気づきへとつながっていく。


さて、今回のドイツ出張では、どんな出会いが待っているのでしょうか?


そして、帰国したら、いよいよ「動物と話そう」のクラスが始まります。


その前に、無料説明会も開催しますので、興味のある方はぜひ遊びにいらしてくださいね。


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すべてのものとつながる世界を一緒に拡げていきましょう。

 
 
 

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